公認心理師は精神科病院で働く人が最も多いです。
その中でも心理業務から離れて、デイケアで働く人もいます。
精神科デイケアとは患者さんの日常生活機能のリハビリの一環で、作業やレクレーションなどをする施設です。
スタッフは医師・看護師・作業療法士・精神保健福祉士と並び臨床心理技術者も従事できます。
デイケア業務についたことで、専門性が奪われたと嘆く方もいます。
でも、公認心理師がデイケア業務につくことにはメリットがあります。
まずは他職種とのチームワークを学べること。
看護師さんは連携が上手なので、その動き方は参考にできるでしょう。
具体的な連携の例
●リスクが低い業務は、各専門の職種に仕事を振り分ける
●高リスクの事態が生じれば直ぐに上司に報告し、指示を仰ぐ
●スタッフのパーソナリティを把握し、得意な業務を任せる
連携が苦手な心理師は、業務中自己判断してしまうと、現場では使いにくいと思われてしまいます。
それを避けるには、些細なことでも常に他職種の判断を仰ぐと、職種とパーソナリティごとの価値観がわかり、業務がうまく回りだします。
もう一つは、心理師としての価値観を揺るがす出会いがあること。
デイケア業務では患者さんと接する時間が長く、心を開いて話してくれることがあります。
その中で苦しみに迫る本当の言葉を聞くことがあります。その言葉に触れたとき、私たちは言葉を失いただうなずくより他ありません。
心理師である私たちが、「患者」と言う上下関係ではなく「人」として対等に触れあった時にだけ聞ける言葉。
これこそ、人とのつながりの中で癒されることなのではないかと考えさせられます。
このようにデイケア業務は相談室の中だけではできない経験があります。
恐れず、嘆かず、ポジティブにデイケア業務を考えませんか?